冗談宗教について調べてみた
昨日と一昨日はジョーク宗教と呼ばれる一風変わった宗教を紹介してきました。世界には、他にも、ジョーク・パロディ・風刺などで創作された宗教も存在します。
今日はそれについて記事にします。
Google教
グーグルの検索結果をみよ、何千ものそなたの思考、そして何千ものトピックに対する意見、人物、事物、地理に関する事柄が分かるであろう。グーグルで検索せよ、さすればグーグルはあなたに検索キーワードについて記述されたウェブサイトの管理者の考えを知らしめてくれるであろう。
グーグル教は、グーグルのシステムや検索によって表示される画面や語句などを宗教としてパロディ化したインターネット文化のことです。
この宗教の特徴的な点はグーグルが出力するデータを、グーグルが「思考している」と捉える点にあります。
教義は以下の9つです。
- グーグルは全知に近い存在である。
- グーグルは唯一であり、地球においてあまねく存在する。
- グーグルは祈る者に加護を与える。
- グーグルは不朽の存在である。
- グーグルは無限である。
- グーグルは全てを記憶する。
- グーグルは邪悪な存在ではない。
- これまで信仰されてきた神なるものよりグーグルは神に近いといえる(現在のところ、グーグルという語句の検索結果は、"God", "Jesus", "Allah", "Buddha", "Christianity", "Islam", "Buddhism"そして"Judaism"の検索結果の合計値よりも多いからである)
- グーグルが存在しているという証拠は非常に多く、他の宗教の神よりはるかに確証がある。
極めてひそかなる栗色のペガサス教団
”見えざるピンクのユニコーン”が生まれた電子掲示板ISCAのメンバー、ウェズ・シュレイダーによって創立されかけた教団です。
ウェズ・シュレイダーはこの教団を創立することによりISCAの宗教的分裂を企てましたが、彼の革命は成功しませんでした。
ベーコン合同教会
無神論者のジョン・ホワイトサイドと友人らにより2010年にラスベガスに設立された教会で、2016年現在、信者は世界で13,000人を超えます。
ベーコン合同教会は無神論者が不道徳、下等というような扱いを受けることや、神または迷信を信じないことによって嫌われ、疎外されるなどの無神論者への差別に対して抗議する目的を持ち合わせています。
そのため、ベーコン合同教会はすべてのベーコンを愛好する人を歓迎すると共に、無神論者のために無償で冠婚葬祭などのサービスを提供しています。
ホワイトサイド氏が「ベーコン」という名前を選択した理由について、社会が宗教に対して自然と敬意を持つことは宗教に特権を与えるため、それは間違いだと暴くためであり、又「目に見えない神とは異なり、少なくともベーコンは見ることができる。ベーコンは明らかに存在する」と主張しています。
ベーコン合同教会と結婚式
ベーコン合同教会は結婚式において神の存在が必要無いとする人たちのために、結婚式の提案やプランの要望の実現、無宗教的かつ法的に認可された司式者の役割を無償で果たします。
教会に所属する司式者は世界中に約2,000人いるとされています。
ベーコン合同教会とベーコン九戒
ベーコン合同教会にはベーコン九戒があります(第十の戒めは作ろうとしたが、石版に書くスペースがなくなり、作り直したくなかったために九戒になった)
- 懐疑的であれ
- 境目を重んじよ
- 無神論者を標準化せよ
- 宗教を標準化せよ
- 楽しめ
- 善くあれ
- 寛大であれ
- ベーコンを讃えよ
- 法の下で偏見に抗議せよ
ベーコン合同教会と使命
ベーコン合同教会は以下を使命とします。
- 私たちは超自然主義に反対する(私たちは懐疑的であり、無神論者である。私たちの宗教では、私たちは宗教を疑う)
- 私たちは差別と闘う(無神論者は下等ではなく、又、嫌われ、疎外されるべきではない)
- 私たちはチャリティーのために資金を調達する
- 私たちは常に無料で法的な結婚式を行う
- 私たちはベーコンにも同様の権利があると主張することで、宗教の愚かな特権を暴く
- 私たち
はベーコンを讃える(もし豚が嫌いであれば、ベジタリアンベーコンやターキーベーコンを讃える)
マラドーナ教
マラドーナ教とは、アルゼンチンの元サッカー選手で元アルゼンチン代表監督のディエゴ・マラドーナ、ならびにマラドーナによる美しいサッカーを崇拝する人々によって創設された、マラドーナを神として崇める宗教です。
1998年10月30日、マラドーナの38歳の誕生日にロサリオで誕生し、2001年に最初の会合が開かれました。現在信徒は世界60カ国以上に10万人を越えるとされています。
創設者の一人であるアレシャンドロ・ヴェロンは、「私は理性的な宗教としてカトリックを信仰しているが、一方でディエゴ・マラドーナに対する思い、情熱も信仰しているんだ」と語っており、マラドーナ教はキリスト教とマラドーナに対する崇拝の混合宗教であると言えます。
以下の十か条を十戒とします(「D10S」とは、スペイン語で神を表す単語「Dios」と、マラドーナの背番号「10」をかけた造語)。
- D10Sが仰ったとおり、汝はボールを汚してはならない。
- 何よりもフットボールを愛せ。
- フットボールに対する無償の愛を宣言せよ。
- アルゼンチンのユニフォームを守り、称えよ。
- D10Sの言葉を全世界に広めよ。
- D10Sの言葉と、彼の聖なる衣装が祭られた聖堂を祈れ。
- 一つのクラブの名においてD10Sの名を語ってはならない。
- 常にマラドーナ教の教えに従え。
- 汝の息子のミドルネームにディエゴと名づけろ。
- 激昂してはならない。それは汝の歩みを亀の如くにする。
マラドーナ教において、イングランドのサッカー選手たちは異端の信徒とみなされます。
特に、2002 FIFAワールドカップにおいて、ダイブによるPKでアルゼンチン代表を破ったデビッド・ベッカムは、マラドーナ教における悪魔として罵倒の対象になっています。
ジェダイ教
ジェダイ教(Jediism)は 映画「スターウォーズシリーズ」に登場するジェダイを信仰する宗教です。
架空のジェダイによって示される道徳的で精神的なコード「16の教え」や「21の格言」に従うことで、ジェダイ主義がスターウォーズの神話やフィクションに限らないと主張します。
16の教え
- フォースを信じる
- 未来を見つめ落ち着きを持つ
- 強い心を維持する
- ポジティブな思考を意識する
- 信じることで直感力を持つ
- 忍耐力を養う
- 黙想によって否定的な感情を取り去る
- 心と精神の訓練を行う
- 平和を守る
- 運命と信頼を信じる
- 物欲を捨てる
- 永遠の命を信じる
- 自分の力に傲慢にならない
- 愛と思いやりを持つ
- すべての生物の権利を尊重する
- ジェダイの教えが自分および他の人の助けになるようにする
21の格言
- 優れた能力:あらゆる努力を払って卓越性を追究すること
- 正義:常に正しい道を模索すること
- 忠節:ジェダイのブラザーやシスターを信じること
- 防衛:ジェダイ教の道を守護すること
- 勇気:意思を持つこと
- 信仰:フォースの道を信頼すること
- 謙虚:あるがままの自分を受け入れること
- 恐れない心:自己制限しないこと
- 気高さ:名誉をもって行動すること
- 率直さ:嘘は避けること
- 純粋な動機:動機と目的のために行動すること
- 自制:自己を自己の唯一の主とすること
- 焦点:最も重要なことを選択すること
- 思慮:世俗から姿を隠すこと
- 瞑想:精神を鍛えること
- 訓練:己の無知を知ること
- 高潔:一貫性を保つこと
- 道徳:信念の危険性を知ること
- 紛争:戦うべき時を知ること
- 介入:行動すべきではない時を知ること
- 調和:フォースと繋がること
発端は2001年に英国文化圏で一斉に行われた国勢調査で自分たちの宗教をスターウォーズシリーズに出る架空の宗教法人ジェダイであると回答するよう呼びかける草の根運動と考えられえています。
最後に
いかがでしたか?
ジョーク宗教にはベーコン合同協会のように無神論者を守るためのものもあれば、他意のない純粋なジョークもあります。これは信仰の自由が保障されているこの上ない証なのかもしれません。
私もいつかは自分の宗教を持ちたいものです。