林檎とフクロウ

故きを温ねて新しきを知る――哲学や宗教学などの人文科学を読み解き、生きる道を見出すことを目的としたブログです。

儒教について調べてみた

昨日、中国三大宗教の一つ”道教”について記事にしました。

今回は、同じく中国三大宗教の一つ”儒教”について調べてみました。

 

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儒教と概要

儒教は、孔子を始祖とする思考・信仰の体系です。

紀元前の中国に興り、東アジア各国で2000年以上に渡り強い影響力を持ちます。

その学問的側面から儒学、思想的側面からは名教・礼教とも言います。

 

儒教と教典

儒教のでは経書と四書を教典とします。

経書は易・書・詩・礼・楽・春秋の六芸(六経)から成ります。

四書はを大学・中庸・論語孟子から成ります。

 

儒教と教義

儒教は、五常という徳性を拡充することにより五倫関係を維持することを教えます。

五常は以下の5つの徳目を指します。

  • 仁・・・人を思いやること
  • 義・・・利欲に囚われず、すべきことをすること
  • 礼・・・仁を具体的な行動として表したもの。人間の上下関係で守るべきこと
  • 智・・・道理をよく知り得ている人、知識豊富な人
  • 信・・・真実を告げること、約束を守ること、誠実であること

五倫は以下の5つの徳目を指します。

  • 父子の親・・・父と子の間は親愛の情で結ばれなくてはならない
  • 君臣の義・・・君主と臣下は互いに慈しみの心で結ばれなくてはならない
  • 夫婦の別・・・夫には夫の役割、妻には妻の役割があり、それぞれ異なる
  • 長幼の序・・・年少者は年長者を敬い、したがわなければならない
  • 朋友の信・・・友はたがいに信頼の情で結ばれなくてはならない

 

さいごに

いかがでしたか?

実は儒教道教と同じく「宗教か否か」という議論があります。倫理や哲学としての性質が大きいからでしょう。

確かに儒教五常・五倫の考え方は教義というより道徳に近い部分があります。

いずれにせよ、儒教から学ぶことは多そうです。