イスラム教について調べてみた
一昨日は仏教、昨日はキリスト教を見ていきました。
今回は、世界三大宗教の一角”イスラム教”を取り上げたいと思います。
イスラム教と概要
イスラム教、唯一絶対の神を信仰し、神が最後の預言者を通じて人々に下した(啓示した)とされるコーランの教えを信じ、従う一神教です。
漢字では回教とも書きます。
ユダヤ教やキリスト教の影響を受けた唯一神教で、偶像崇拝を徹底的に排除し、神への奉仕を重んじ、信徒同士の相互扶助関係や一体感を重んじる点が大きな特色です。
イスラム教と人口
2010年時点で16億人の信徒があると推定されていて、キリスト教に次いで世界で2番目に多くの信者を持つ宗教です。世界のムスリム人口は、多子化やアフリカ内陸部などでの布教の浸透によって、現在も拡大を続けているとされます。
日本人ムスリムの総数は、大規模な調査が行われていないこともあり、はっきりしていません・・・。
イスラム教と教典
イスラム教の教典(聖典)としてすべてのムスリムが認め、従うのは、アラビア語で「朗唱されるもの」という意味をもつコーラン唯ひとつです。
クルアーンとは、唯一なる神が、人類に遣わした最後にして最高の預言者であるムハンマドを通じて、ムスリムの共同体に遣わした啓典であり、イスラム教徒にとっては、神の言葉そのものとして社会生活のすべてを律する最も重要な行動の指針となります。
イスラム教と聖書
イスラム教では、コーラン以前にも神の啓示を記した書物としてユダヤ教とキリスト教の聖書を重要視しています(実際にコーランでも「コーランは聖書の正しさを証明するためにある」という趣旨の記述が数多く認められています)
しかし現実には、イスラム教徒の間では現実にユダヤ教徒やキリスト教徒が用いている聖書は改竄と捏造を繰り返されたもので、聖典としての価値を失っているとみなす教義が発達されています。そのため現在に至るまでムスリムが聖書を読むことは、宗教知識人などを除けばほとんどないと言われています。
イスラム教と宗派
イスラム教は、ムハンマドの死後に起きた後継者争いにより二つの宗派に分離しました。スンナ派とシーア派です。
スンナ派は約90%を占めているのに対して、シーア派は約10%と少数です。
シーア派はコーランのみを教典としますが、スンナ派はムハンマドの行動や発言をまとめた”ハディース”をコーランに次ぐ指針としています。
イスラム教と六信
イスラム教スンナ派では以下の六か条を信仰すべき六信として定めています。
- 定命:すべての人間の運命はアッラーの定めた天命と信じる
イスラム教と五行
五行とは、イスラム教スンナ派に義務として課せられた5つの行為であり、六信とともにイスラームの根幹を成す重要な定めです。
- 信仰告白:「アッラーの他に神は無い。ムハンマドは神の使徒である。」と証言すること。
- 礼拝:一日五回、キブラに向かって神に祈ること。
- 喜捨:収入の一部を困窮者に施すこと。
- 断食:ラマダーン月の日中、飲食や性行為を慎むこと。
- 巡礼:経済的・肉体的に可能であれば、ヒジュラ暦第十二月であるズー=ル=ヒッジャ月(巡礼月)の8日から10日の時期を中心に、メッカのカアバ神殿に巡礼すること。
イスラム教と五信十行
シーア派では五信十行が定められています。
五信は以下の五か条です。
十行は礼拝、喜捨(施し)、断食、巡礼、五分の一税、ジハード(努力すること)、善行、悪行の阻止、預言者とその家族への愛、(預言者とその家族の敵との絶縁)の十か条です。
最後に
今回はイスラム教について調べてみました。
どうでしたか?
私は非常に厳格な印象を受けました。同時に、キリスト教の流れを汲んでいる部分がちらほら伺えたので、非常に面白い宗教であると思いました。
掘り下げれば、もっと面白い一面を見せてくれるでしょう。